
〜アマチュアの試行錯誤から見えた新たな感覚~
~まさかの気づき〜
ゴルフスイングといえば、レッスン書やプロの動画でよく耳にするのが「下半身リード」という言葉でございます。
私も例にもれず、長年その言葉を信じ、膝や腰、足の踏み込みからスイングを始動するという意識で練習してまいりました。
ところがある日、何気ない思いつきで「もしかして、頭でリードしてみたらどうだろう?」と試してみましたところ、自分でも驚くほどナチュラルに振れた感覚がありました。
本日はその一連の流れや気づきを、アマチュアの考察として、謙虚に綴らせていただきます。
「下半身リード」とは何か
まずは、これまで信じてきた「下半身リード」について簡単に振り返ってみたいと存じます。
項目 | 内容 |
---|---|
定義 | スイングの始動は下半身、特に腰や左足の動きから始めるという考え方 |
目的 | 上半身の力みによる打ち急ぎを防ぐ、スムーズな体の回転を促す |
メリット | 力感を抜いたスイング、クラブヘッドが走る感覚が得やすい |
難しさ | 下半身だけを意識すると、上半身との連動がうまくいかないことも |
実際、多くのプロが下半身リードを勧めており、それ自体は間違いではないと存じます。
ただ、アマチュアである私のようなゴルファーにとっては、「リードする感覚」がうまくつかめないまま混乱することもございました。

試してみた「頭リード」という感覚
ある日の練習中、ふと「頭で先導するように動かしたらどうなるだろう」と思い、試してみました。
✅ 実際に意識したポイント
- 頭をボールの後方に固定するのではなく、ほんの少しボール方向へ動かすイメージ
- その動きに体全体が自然とついてくる感覚を意識
- 上半身から動き出すのではなく、「頭の動き」がスイッチになるイメージ
この感覚は「頭が突っ込む」とか「軸ブレ」とは全く異なります。
あくまで意識の中で、クラブを振るための始動スイッチを「下半身」ではなく「頭の微細な動き」に置いたということです。
実際に感じた変化
試してみた結果、いくつかの嬉しい変化が感じられました。
◯ 効果として感じたこと
項目 | 感じた変化 |
---|---|
スイングテンポ | 早すぎず遅すぎず、一定のリズムで振れるようになった |
軸の安定感 | 頭が先導することで体幹が自然と整い、軸がぶれにくくなった |
フェースの安定 | インパクト時にクラブフェースが正面に戻りやすくなった |
振り遅れ | 下半身ばかりに意識を置いていたときの「振り遅れ感」が減少 |
個人的には、「脱力感のあるしなやかなスイング」が初めて自分の中に感触として生まれたように思いました。
なぜ「頭リード」が合ったのか?
もちろん、これは個人的な相性によるところが大きいと考えております。
しかしながら、自分なりに整理してみたところ、以下のような仮説が浮かびました。
● アマチュアにとってのメリット(仮説)
- 下半身リードは動きが複雑で、脳内での処理に時間がかかる
- 頭を基点にすると、他の部位が自然に連動しやすい
- アドレス時の「静止」から「動き」への切り替えに頭の動きがちょうど良いスイッチになる
私のような体の使い方がまだ上手ではないアマチュアにとって、むしろシンプルな「頭のイメージ」から入る方が、全体がまとまりやすいのかもしれません。
実際にラウンドで試してみた感想
練習も何度か行い、おそるおそるラウンドへ向かいました。
🎯 とにかく当たる、当たる
これまでのラウンドでは、どれだけ調子が良い日でも、2〜3回は「チョロ」が出てしまうのが常でした。
特に朝イチやショートホール、あるいはフェアウェイウッドを使うときなど、集中が切れるとどうしてもクラブがボールの上をかすってしまう、いわゆる「トップ気味のチョロ」が頻発しておりました。
ところがこの「頭でリードする」意識をもって臨んだラウンドでは、なんと1ラウンドを通してチョロが一度も出なかったのです。
これは私にとって、初めての出来事でございました。
もちろん、すべてのショットが完璧だったというわけではございません。
距離感のズレや方向性のブレなど、修正が必要な場面は多々ございました。
それでも、ミスの質が変わったのです。
以前は、「なんでこんなミスが出るんだろう…」というような納得のいかないチョロがスコアを崩していたのですが、今回は「打ち切ったけれど結果的に左に引っかかった」など、意図は通っていた感覚が強く残りました。
個人差はあるかもしれませんが…
ここで、ひとつ正直に申し上げておきたいことがございます。
この「頭リード」の感覚が、すべての方に当てはまるかどうかはわかりません。
体格や柔軟性、スイングの癖など、人によって相性はさまざまだと思います。
ただ、私自身は「正解かどうか」よりも、「今、自分がしっくりきているかどうか」を大切にしてみようという気持ちで試してみました。
その結果、これまでにないほどショットが安定し、自信をもってクラブを振り抜けたことは大きな収穫でございました。
喜びの感覚を大切にしたい
ゴルフは結果ももちろん大事ではございますが、「感覚」や「気持ち」もまた、プレー全体に大きな影響を与えるスポーツであると感じております。
今回のラウンドで味わえた「とにかく当たる」という喜びは、これからの練習やプレーへの大きな励みになりました。
たとえば、下記のような変化がありました:
ラウンド中の変化 | 実感したこと |
---|---|
ドライバー | いつもより前に飛び、芯を食う確率が上がった |
アイアン | ダフリやトップが激減し、方向性が安定 |
フェアウェイウッド | 苦手だったのに、自信をもって打てるように |
メンタル | 「またチョロかも…」という不安がなくなった |
〜試す価値はあるかもしれません〜
この「頭リード」の意識が、他の方にとっても効果があるかどうかはわかりません。
ですが、「なかなかスイングが安定しない」「下半身リードの意味がピンとこない」という方には、ひとつの選択肢として試してみる価値があるのではないかと感じております。
何よりも、自分自身が楽しめること、嬉しいと感じられる瞬間があること――それがゴルフの原点だと、今回の経験を通じて改めて思い出させていただきました。
「正解」を求めない試行錯誤のすすめ
ここで強調させていただきたいのは、あくまでこれは私個人の感覚であり、すべての方に当てはまるものではないという点でございます。
ただ、ゴルフというスポーツの面白さは「正解がひとつではない」ところにもあるのではないかと感じております。
🔍 試してみる価値がある方
タイプ | 試してみると良いかも |
---|---|
スイングに違和感がある方 | どこかで振り遅れている、力が伝わっていないと感じる方 |
下半身リードがうまくできない方 | 意識しても動きにくい、タイミングがズレる方 |
頭を動かすことに抵抗のない方 | 軸ブレを気にせず、意識のスイッチとして利用できる方 |
〜自分に合った感覚を大切に〜
ゴルフスイングにおいて、「下半身リード」は確かに王道でございます。
しかし、私のようなアマチュアにとっては、その王道がかえって難しさの原因となっていることもあるのだと気づかされました。
今回「頭でリードする」という感覚を取り入れてみたことで、自分に合ったスイングのリズムが見つかりつつあります。
もちろんこれが最終的な正解ではございませんが、自分の体や感覚に正直になることで、思わぬ進展があるかもしれません。
ゴルフは一生かけて楽しめる奥深いスポーツでございます。
みなさまにも、ご自身だけの「しっくりくる感覚」が見つかりますよう、心より願っております。





