
2025年春からiPhoneにマイナンバーカードの身分証明機能が搭載されるというのです。
これにより、手元に物理的なカードがなくても運転免許証、行政手続きや銀行口座の開設時にiPhoneだけで本人確認が可能になります。
デジタル化が急速に進む中でマイナンバーカードとスマートフォンの連携はまさに時代の変化を象徴するものです。
発表から時間が経ち、今更ながらですが2025年春が近づくこのタイミングで情報を整理し、今後の準備を進めておくことが重要です。

今回はiPhoneでマイナンバーカードが使えるようになる仕組みと、その利点、利用に向けた準備、そしてこの変化が私たちの生活にどのような影響を与えるのかについて主に確認していきたいと思います。


1.概要-歴史
📅 iPhoneへのマイナンバーカード機能搭載の歴史(時系列表)
日付 | 出来事 |
---|---|
2021年9月 | Appleが米国で「Appleウォレット」にデジタルID(身分証明書)機能を導入すると発表。 |
2022年3月 | アリゾナ州でAppleウォレットによるデジタルID機能の提供を開始。空港での利用からスタート。 |
2022年12月15日 | 当時の岸田文雄首相が来日中のApple社CEOティム・クック氏と会談し、iPhoneへのマイナンバーカード搭載を要請。 |
2023年5月 | Android端末でマイナンバーカード機能の搭載が開始。健康保険証や行政サービスで利用可能に。 |
2024年5月30日 | 当時の岸田首相とティム・クックCEOがテレビ会談を実施し、2025年春にiPhoneへのマイナンバーカード搭載で正式合意。 |
2024年5月30日 | Appleが日本でのAppleウォレットにマイナンバーカード機能を追加すると正式発表。米国外では日本が初の導入国に。 |
2025年春(予定) | Appleウォレットにマイナンバーカード機能が正式に搭載予定。対面での提示やオンライン行政サービスが利用可能に。 |
🔍 ポイント
- 日本は米国外で初めてAppleウォレットにデジタルIDが導入される国。
- 行政手続き、医療機関、コンビニでの証明書発行などがiPhoneで可能に。
- プライバシー重視の設計で、提示履歴はデバイス内にのみ保存、Appleはアクセス不可。
iPhoneへのマイナンバーカード機能搭載の歴史
Appleウォレットにマイナンバーカードを搭載する取り組みは日本政府とApple社の協力により実現に向けて進められてきました。
この機能は、米国外で初めて日本で展開されるもので、日常生活におけるデジタル化を大きく推進する一歩となります。
1. 機能搭載への要請と協議の始まり
この取り組みのきっかけは2022年12月15日に岸田文雄首相が来日中のApple社CEOティム・クック氏と会談を行ったことから始まります。
会談の中で岸田首相は、iPhoneへのマイナンバーカード機能搭載についてApple社の協力を正式に要請しました。
これに対し、クックCEOは具体的な時期には言及しませんでしたが、「取り組みたい」と前向きな姿勢を示しました。
この協議が日本でのiPhoneにおけるデジタルID導入に向けた第一歩となりました。
2. Android端末への先行導入
Appleとの協議が進められる一方で2023年5月にはAndroid端末においてマイナンバーカードをスマートフォンに搭載する機能が開始されました。
これによりAndroidユーザーは、健康保険証としての利用、行政手続き、コンビニでの証明書発行などがスマートフォンから簡単に行えるようになりデジタル社会の利便性が向上しました。
3. Appleウォレットでの正式合意
2024年5月30日、岸田首相とティム・クックCEOはテレビ会談を行い、2025年春にiPhoneにマイナンバーカード機能を搭載することで正式に合意しました。
これにより、日本は米国外で初めてAppleウォレットにデジタルID機能が導入される国となります。
Apple PayおよびAppleウォレット担当バイスプレジデントのジェニファー・ベイリー氏は、「これは物理的な財布をより安全で便利なモバイルウォレットに置き換えるビジョンにおいて重要な一歩である」と述べ日本市場における大きな進展であることを強調しました。
4. 2025年春に正式実装予定
Appleウォレットにマイナンバーカードを搭載することで、iPhoneユーザーは、物理的なカードを持ち歩く必要がなくなります。
利用者は、Face IDまたはTouch IDによる認証を経て、コンビニでの証明書発行、医療機関での保険証提示、オンライン行政手続きなどを安全かつ簡単に行えるようになります。
特に、マイナポータルアプリを通じて行政手続きのオンライン化が一層進展することが期待されています。
また、セキュリティ面では、提示履歴は暗号化され、ユーザーのデバイス内にのみ保存される仕組みが導入されています。
Apple社はユーザーの提示履歴を追跡できないよう設計しておりプライバシー保護を重視した構造になっています。
万が一iPhoneを紛失した場合でも、「探す」アプリを使ってデバイスをリモートでロックしたり、データを消去したりすることが可能です。




2. そもそもiPhoneでマイナンバーカード対応とは?
今回の発表で最も注目すべきは、iPhoneがマイナンバーカードと連携し、身分証明機能を提供するという点です。
これまでも日本ではデジタル化の推進によりスマートフォンを使った各種行政手続きが進められてきましたが、身分証明のデジタル化は一部の限定的な用途にとどまっていました。
しかし、今回の対応により、物理的なカードを携帯せずともスマートフォンだけで多くの手続きが完結できるようになります。
◯ 具体的に何ができるようになるのか?
- 行政手続きの本人確認:マイナポータルを通じた各種申請がiPhoneだけで完了
- 銀行口座の開設:オンラインバンクでの本人確認がより迅速に
- 身分証明書として利用:契約手続きや年齢確認にも対応
- 運転免許証いらず:レンタカーを借りる時もかなり楽になる気がします
これにより、日常生活における利便性が飛躍的に向上します。
◯ いつから利用できるのか?
アップルの発表では2025年春からの導入が予定されていますが、情報によると2025年夏頃までには広く利用可能になる見込みです。
正式な開始日については今後の発表を待つ必要がありますが早めの準備はポイントです。
このデジタルID機能の導入は、日本社会におけるデジタル・ガバメントの推進において重要な節目となります。
政府はスマートフォンを基盤とした利便性の高いデジタル社会を構築することを目指し、行政サービスのデジタル化を加速させています。
これにより、物理的な証明書に依存しない社会が実現し日常生活での手続きがより迅速かつ安全に行えるようになります。
日本政府とApple社の協力により、iPhoneを通じたデジタルID機能は2025年春に実現予定です。
この取り組みは、日常生活の利便性を向上させるだけでなく世界に先駆けたデジタル社会の構築を牽引するモデルケースとなるでしょう。
2. iPhoneでマイナンバーカードを使うメリット
iPhoneがマイナンバーカードに対応することには私たちの生活を便利にする多くの利点があります。
◯ 1. カード不要で手軽に身分証明
物理的なマイナンバーカードを常に携帯する必要がなく、スマートフォンだけで本人確認ができるのは大きな魅力です。
特に、カードを忘れたり紛失したりするリスクを減らせます。
特に車の乗り換えが多いかた、レンタカーを利用する事が多いは最高です。
◯ 2. オンライン手続きがスムーズに
これまで面倒だった役所への訪問が不要になる場面が増え時間と手間を大幅に削減できます。
特に確定申告、住民票の取得、転居届など、さまざまな行政サービスがスマートフォンから完結する可能性があります。
◯ 3. セキュリティ向上
iPhoneにはFace IDやTouch IDといった生体認証機能が備わっており第三者による不正利用を防ぐ強固なセキュリティが確保されています。
3. 利用するための準備と注意点
新機能を利用するためにはいくつかの準備と確認が必要です。
◯ 1. 対応機種・OSの確認
最新の機能に対応するためには、特定のiPhoneモデルおよび最新OS(iOS 18以降など)が必要になる可能性が高いです。
古いデバイスでは利用できない場合があるため、事前にアップルからの公式情報を確認しましょう。
◯ 2. マイナンバーカードの取得・登録
そもそもマイナンバーがないと実装できません。
マイナンバーを取得するには約一か月は見込まないとなりませんので、まだマイナンバーカードを持っていない場合は早めに申請を行いましょう。
また、iPhoneへの登録方法は専用アプリ(ウォレット)を使用する形になると予想されます。
◯ 3. プライバシーとセキュリティ管理
デジタル身分証は利便性が高い反面個人情報の漏洩リスクも伴います。
個人的には物理カードより断然リスクは低いと思いますしノーリスクはないと思います。
しかし強固なパスコード設定や二要素認証など、セキュリティに関する最低限の知識は事前に学習しておくとより安心できると思います。
まとめ



あたらしい時代の幕開けは、いつもわくわくします。
まだ情報は少ないですが今更ながら注目したいiPhoneでのマイナンバーカード対応について解説しました。
2025年春から始まるこの革新的な取り組みにより、私たちの生活はますます便利になりデジタル社会への一歩を踏み出すことになります。
今後のアップルの公式情報を注視しつつ準備を進めていきましょう。















